7.アメニティ社会に向けて

pink_re道具と人間の間には「相互作用」があります。良い道具は、使う人に「心地よい感触」(アメニティ:快適さ)をもたらします。そうしたアメニティ製品を使っていると気分が穏やかになります。「快適な切れ味」の包丁を使っていると料理をするのが楽しくなります。楽しく料理をしているうちに、料理に対する感性が徐々に高まり、料理の腕も上がってきます。そして、料理の腕が上がれば、プロの板前さんが持つ名人級の包丁が欲しくなります。

良い道具 → 感性を刺激 → もっと良い道具 → もっと高い感性へ

という相互作用が生まれるわけです。楽器と演奏家の関係にも似ています。要するに進化するのです。 まったく逆の現象もあります。書き心地の悪いボールペンを使っていると、人はイライラして怒りっぽくなったりします。足に合わない靴を履いていると姿勢が悪くなり、長い間には性格や人相まで悪くなります。道具が人間精神を歪めてしまうわけです。たかが道具、されど道具。

育児の道具であるベビーカーも同じです。私たちがこだわってきた「乳母車」は、赤ちゃんにとって快適な「乗り心地」を提供し、お母さんには快適な「押し心地」を提供する良い道具です。快適な押し心地でお散歩をしていると、快適な乗り心地に赤ちゃんがニコニコし、言葉にならない「精神のアメニティ」をもたらします。

産業革命直後に生まれた乳母車は、当時の工業技術で制約されたアメニティの水準に達することしかできませんでした。 しかし、高度産業社会に到達した現代日本の先進技術を駆使して乳母車を進化させ、生活の豊かさに貢献して行くことは十分に可能だと考えます。

「親と子の心が共鳴してうっとりするような時間が生まれる」ーーそういう製品を提供してアメニティ社会の発展に貢献して行きたいと願っています。

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